高明度色はNGになります

古都鎌倉の中核に位置する佐助に、今春完成し分譲された集合住宅。
建設中より市民の立場から見ていてロケーション的にどんなものか?と感じていました。
入居者は上層から古都鎌倉の風景を満喫できるのでしょうが、市民には少々目障りなものが風景の一部に出現しました。

設計者は、モダン建築で著名なエドワード鈴木氏。
完成した外観意匠をみると前述の印象は一層高まりました。
この11月、ある会の小セミナーでエドワード氏がホストとして講演されるというので、直接いくつかの質問をぶつけてみようと考えていました。
時間も限られる為、以下の2つを用意していました。

①古都鎌倉のコアゾーンの斜面緑地に建設するこの大規模マンションの意匠コンセプトは?
②その際、周辺環境に対する配慮事項としてどのような事前調査を実施されたのか?

ところが、残念なことにホストが交代になってしまいました。

そして現在、鎌倉市景観デザイン委員会では景観計画を策定中です。
委員会の開始前に景観部職員と建築物の色彩基準についての詳細について懇談しました。

私「古都地区では色彩の明度は3~8までとしていますが、黒や暗灰色、白やオフホワイト系は不可であるという解釈です良いのですね。」
市「いえ、和風建築では漆喰など白を多用します。そのようなものは古都景観を乱すものではありませんよね。自然素材や、地域で多く見られる伝統的な仕上げ等で意匠的に周辺と馴染むものであれば基準外であっても、むしろ推奨して良いでだろうという見解になります。」

続いて、この集合住宅の色彩についての解釈、判断を求めました。
私「では、佐助に建設された集合住宅が、仮に景観計画の策定後に申請されたものだとしたら、計画の基準に即して考えた場合、可となりますか、それとも不可となりますか。」

市「仕上げの素材についてはタイルかレンガなのか判別しかねますが、いずれにせよこれまで古都地区でよく使われている素材でありませんし、外壁面積も大きいうえに少し明るすぎる印象ですね。」

私「明度は8.5程度になります。」
市「計画策定後であれば、これは不可になり適切な指導をします。」

このようなやりとりがあり、市側の見解に安心をしました。
しかし、既に建設されたこのマンションの外観は今後も変わり様がありません。
せめて経年変化(エイジング)により、早く周囲に馴染んでいくことを願います。

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