景観

熱海 屋外広告物の規制条例化へ 

熱海市は屋外広告物の規制強化に動き出すようです。
観光のまち、熱海もここ数年でホテルがマンションに建て変わったところも多く、その景観もだいぶ変化してきています。
この条例化も市の景観計画に基づいたもので「市屋外広告物条例」として制定されると静岡、浜松に次いで県内3例目、政令市以外では初となります。

景観法施行後、各自治体で景観計画を定め建物などから規制を始めているようですが屋外広告物に着手できているところはまだ多くはないようです。
具体的に熱海の場合、建物の壁面や屋上の広告物などの大きさや高さに従来より厳しい基準を設け、地区によっては、広告物を自家用に限り、屋上や壁面から突出した看板等の設置禁止や、地上10メートル以上に掲出する広告物の色彩も制限し、街並みとの調和を目指すものです。

うれしい驚きだったのは、神奈川県に隣接する地区では、その基準に合わせるということです。

風景はアングルを切り取って楽しむものではなく連続性や移調があり楽しめるものですから隣り合う行政区が独自の基準で個性を競い合うのもおかしなことです。しかし、これまでは何につけ縦割り行政で連携の姿勢はあまりみられませんでした。

数年前より富士箱根伊豆地区はSKY広域圏と称し静岡・神奈川・山梨の3県が観光や防災など各分野で連携、協調を図っているようです。
一般的に県境もさほど意識もしませんしこれが自然なスタイルなのだと思います。

これからはつくる側も規制されるという受身の意識ではなく、より良い景観づくりの担い手として景観基準の意味を理解し積極的に活用していく努力が望まれます。